Alain Silberstein KRONO ALARM
ケース37.5mm×42mm×10.5mm
なぜ大金を出してまでこの時計を手に入れたのかといえば,この時計最大の特長である「多機能かつおしゃれ」に魅かれたことに尽きます.多機能時計はおしゃれというよりマニアっぽさが漂うものが多いですし,おしゃれ時計は機能的にはシンプルなものが多いので,多機能・おしゃれの2つが両立した時計はなかなかお目にかかれません.この時計をしていると,スーツの袖から黒と赤がちらりとのぞくわけで,それを見るたびに「特別な時計」を手にしている喜びに浸れます.それでいて,多機能なわけです.まさにこのために購入したのでした.
機能は2/100秒クロノ,アラーム,タイマー,デイトを装備し,特にタイマーはすごく使いやすいです.これだけならSEIKO 6M26もしくは7T32あたりでも十分対抗できますが,なんといっても新進気鋭の時計デザイナーアランシルベスタインによる作品です.他にない鮮やかな色使いがすばらしいです.プッシュボタンはプラスチック製で,下手するとオモチャっぽく見えそうですが,鏡面仕上げのベゼルと相まって,これが実にいいデザインなんです.文字盤は白ベースで上品なデザインですが,インダイヤルが3つもあるような多針時計は,文字盤がごちゃごちゃしますので,むしろ黒より白文字盤がマッチするともいえます.
この時計にはデザインのバリエーションがかなりあります.アランシルベスタインは,基本的にはすべての時計は限定モデルですので,少しずつデザインの違ったものを販売してきたのでしょう.
サイズ的には37.5mm径と,現在の時計事情からすると小さめですが,個人的にはこのくらいの大きさがベストです.厚みが10.5mmというのも装着しやすくてとても良いです.この数か月はこの時計ばかり使ってます.ラグ形状は丸みをおびたシンブルなデザインですが,私は革ベルトが大好きなので,ベルト交換が容易なこのデザインは大変良いです.オリジナルは白ステッチの茶色のカーフベルトが付いていましたが,ボタンの色に合わせて赤ステッチの黒ベルトに変えてみました.おかげでさらに派手になってしまいましたが...
最近はこのデザイン路線でいえば,GSXのSMARTクロノグラフがありますね.はっきりいってアランシルベスタインのパクリだと思いますが,まあそれはいいでしょう.しかし,SMARTクロノにはアラーム機能がないのです.やはり多機能時計・デジアナ時計マニアとしては,単なるクロノしかない時計にはいまいち魅かれません.実はGSXには,CITIZENの多機能ムーブを積んだSMARTコンプリケーション・シリーズもあります.こちらは機能的には大変魅力的ですが,革ベルトが付けられない,値段も高すぎる,ということでやはり購入対象とはならないところです.他には,IWC インヂュニア クロノアラームなども大変すばらしいですが,あちらはさすがに手が出せない価格帯ですね...
このKRONOALARMは,前の持ち主が1992年に購入したとのことで,もうまもなく20年選手となります.取扱い説明書によると,新進のデザイナーアラン・シルベスタインが日本製のクォーツ クロノグラフ ムーブメントの性能と機能に興味を持ち,日仏合同の世界最高峰のクロノグラフとして実現したのがこのクロノアラームです,となっています.マニュアルによると,Cal.3S10-I2Aとなっていますが,中身はCITIZEN Cal.3510のようですね.クォーツはETAなどより日本製の方が信頼できると思っているので,むしろ好ましいところです.
こちらはCITIZEN ATTESAです.同じムーブメントを使ってると思われます.
不満点はといえば,デザインを重視しすぎたがため?の使い勝手の悪さです.右下の金色のボタンは,実は竜頭なのですが,どうしようもないぐらい回しにくいです.なので時刻合わせがやりにくいですし,アラームはほぼ使えません.とはいえ,これが普通の竜頭だったとしても,アラーム合わせはかなり大変なので,これはデザインも問題というよりも,ムーブメントの問題といえるかもしれません.また,6時位置のデイト窓の上にインダイアルの針が重なっているので,デイトの読み取りもかなりつらいです.その反面,クロノは使いやすく,しかも2/100秒まで計れます.2時位置の針がグルグル回って面白いです.タイマーも,他のどの時計よりも使いやすいですね.ついでに言えば,クロノ針は,普段は秒針となっています.私はセンターセコンドが好きなので,これはうれしいところです.
0 件のコメント:
コメントを投稿